NEURODIVERSITY AWARDS



ニューロダイバーシティへの理解を促し、ひとりひとりがそれぞれの場所で各々の「ちから」を発揮できる社会の構築を目指します。ニューロダイバーシティの普及は、新たな創造性を引き出し、社会全体の発展に繋げることができます。本アワードを通じて、既に顕著な功績を挙げているテクノロジー、プロダクト、ソーシャルアクションなどを讃え、ニューロダイバーシティに対する理解をさらに深めるとともに、社会における多様性と包摂性を推進するための新しい道を切り開くことを目指します。学生、研究者、企業など、幅広い参加者からの応募をお待ちしております。


ニューロダイバーシティ
について

「生きづらさ」を抱えている人が多くいます。どうにも人とうまく付き合えず、どうにも社会と折り合いがつかず、居場所がなく、苦しんでいます。そこには脳の多様性が背景にあることが明らかになってきました。

そして、十分に「ちから」を発揮できず、様々な場面で困難に直面してしまうと、発達「障害」とされ、個人の特性が問題かのように捉えられることが多くあります。

しかし、人々が抱える「生きづらさ」は、個人の特性と環境の相互作用によって生じるものです。世紀の大発明をした天才たちの多くは、定型とは違う脳であったとも言われています。

例えば、有名な起業家であるイーロン・マスクも自身がアスペルガー症候群(*2013年のアメリカ精神医学会の診断基準DSM-5の発表以降、自閉スペクトラム症:ASDとしてまとめて表現されている)であることを公表しています。また映画監督であるスティーブン・スピルバーグ監督は、ディスレクシアと呼ばれる学習障害と診断されたことを公表しており、他にも自閉スペクトラム症も併発しているとも言われています。しかし彼らは自身の特性を活かせる環境に身を置くことで、発達障害という特性が「強み」となっています。全く同一の特性を持っている人が、環境次第でカリスマ経営者になったり、就業に困難を抱えたりすることがあります。

私たちは、個人の特性を尊重し、適切な環境を整えることで、「障害」「生きづらい」とされていたものを「強み」「生きやすい」に変えることができると考えます。人間の脳や神経はとても多様です。これを「ニューロダイバーシティ」と呼びます。私たちは誰もが独自の特徴を持っています。ニューロダイバーシティの概念は私たちみんなに当てはまります。環境との兼ね合いで、ある一定の閾値を超えた人が「障害」や「病気」というラベルをはられます。障害と健常、病気と健康がはっきり分かれるわけではなく、そこは地続きです。だから障害や病気と言われていなくても、先天的に現代社会に生きづらさを感じる人もいます。環境に恵まれず社会不適合を起こし、精神疾患等を発症する人もいます。ニューロダイバーシティは、発達障害の特徴を持つ人だけでなく、あらゆる人が自分らしく豊かに生きていく上で重要な考えなのです。

私たちは、ニューロダイバーシティへの理解を促し、ひとりひとりがそれぞれの場所で各々の「ちから」を発揮できる社会の構築を目指して活動していきます。

WINNERS

グランプリ
『精神障害等をかかえた当事者の地域活動拠点「べてる」の取り組み』
社会福祉法人 浦河べてるの家 (日本)

準グランプリ

『Inclusive Shopping Environments』
ASDA (イギリス)

『Neurodiverse Friendly Town』
Neurodiversity Ireland (アイルランド)

  ニューロダイバーシティ賞 ○

発達障害の強みを活かした就労移行支援・自立訓練(生活訓練)/ ニューロダイバーシティサミット JAPAN 2024  
株式会社Kaien (日本)

感覚過敏の方のためのクワイエットアワーの取り組み
株式会社ヤマダホールディングス (日本)  

発達障害当事者の声に耳を傾けうまれたmahora(まほら)ノート
大栗紙工株式会社 (日本)

子どもの発達特性でつながるSNS「テテトコ」  
株式会社ZIZO (日本)

Hidden Disabilities Sunflower
Hidden Disabilities Sunflower Scheme Limited (イギリス)

The Neurodiversity Umbrella Project
The ADHD Foundation Neurodiversity Charity (イギリス)

La Città dei Bambini e dei Ragazzi ~Experience Museum~
La Città dei Bambini e dei Ragazzi (イタリア)

  準グランプリ

『分身ロボット「OriHime」』
株式会社オリィ研究所 (日本)

『VR体験と専門家解説による発達障がいへの理解と共感研修プログラム
株式会社NTT ExCパートナー (日本)

受賞&お祝いメッセージが届きました♪

受賞コメント

Hidden Disabilities Sunflower Scheme Limited (イギリス)

お祝いコメント

当日の表彰式では、イギリス政府の国際文化交流機関『ブリティッシュ・カウンシル』よりお祝いのメッセージを頂きました。

審査基準

 革新性
 社会受容性
 持続可能性

応募資格

・本アワードは、学生、研究者、学校、企業、行政、公益財団法人など、ニューロダイバーシティに関心のあるすべての個人および団体が応募できます。
・自薦・他薦は問いません。

(敬称略・五十音順)

16歳の時に網膜剥離のため失明。東京大学文学部卒。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。静岡県立大学教授や東京大学特任教授、内閣府障害者政策委員会委員長、国連障害者権利委員会副委員長などを歴任。

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デジタルアーキテクト、ベンチャーキャピタリスト、起業家、作家、学者。教育、民主主義とガバナンス、学問と科学のシステムの再設計などさまざまな課題解決に向けて活動中。米マサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボ所長、ソニー、ニューヨークタイムズ取締役などを歴任。株式会社デジタルガレージ取締役。デジタル庁デジタル社会構想会議構成員。2023年7月より千葉工業大学学長。Neurodiversity School in Tokyo共同創立者。

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自在化技術、人間拡張工学、エンタテインメント工学に興味を持つ。 米TIME誌Coolest Invention of the Year、文部科学大臣表彰若手科学者賞、文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)などを受賞。 情報処理学会理事、日本バーチャルリアリティ学会理事、日本学術会議連携会員等を兼務。 著書に『スーパーヒューマン誕生!人間はSFを超える』(NHK出版新書)、『自在化身体論』(NTS)他。

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1980年代よりコンピュータを使った映像作品制作を開始。子ども向けTV番組にCGアニメーションやバーチャルセットデザインを提供。1990年代にはCD-ROM作品をリリースしマルチメディア展覧会を行う。様々なハードウエアに向けた音楽ゲームの企画・制作に携わり国内外で発売、受賞多数。企画・キャラクターデザイン・グラフィックスを手がけたプレイステーションのビデオゲーム「ビブリボン」(1999年発売)は、2012年にニューヨーク近代美術館(MoMA)のコレクションとして収蔵された。2010年台に入り「こども」「クリエイティブ」「遊びと学び」をキーワードに、デジタル+アナログを活かした新しい概念の絵本やクリエイティブワークショップを研究開発中。

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東大医学部卒、内科医、医学博士。在米14年。UCLA教授、東京大学教授、東海大学医学部長などを歴任。その間、多くの国内、国際科学者連合体の役員・委員を務め、 国際腎臓学会理事長(1997年)、国際内科学会会長(2002年)に就任。その後も、日本学術会議会長、WHO コミッショナー、内閣科学顧問、国会の立法による東京電力福島原子力発電所事故調査委員会委員長、世界認知症審議会副議長等を歴任。主な著書は「規制の虜―グループシンクが日本を滅ぼす」(講談社、平成28年)、『物言う科学者「時代の証言者」』(読売新聞令和4年5月27日~7月13日(32回))、『考えよ、問いかけよ「出る杭人材」が日本を変える』(毎日新聞出版、令和4年)等。

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株式会社ハコスコ取締役CTO, 医学博士・脳科学者, 一般社団法人XRコンソーシアム代表理事, ブレインテックコンソーシアム代表理事, デジタルハリウッド大学大学院卓越教授学長補佐, 東北大学特任教授

東北大学医学部卒業。同大学院にて博士号取得。1998年よりマサチューセッツ工科大学(MIT)、McGovern Institute 研究員。2004年より理化学研究所脳科学総合研究センター副チームリーダー、2008年よりチームリーダー。2014年株式会社ハコスコを起業。2018年よりデジタルハリウッド大学大学院教授。研究テーマは「現実科学」。主な著書に、「つながる脳」(毎日出版文化賞受賞)「ソーシャルブレインズ入門」「拡張する脳」「脳と生きる」など。

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ニューロダイバーシティプロジェクト事務局
E mail: info <アット> neuro-diversity.world